この「ファニチャーパン(家具を成形するパンなのでこう呼ぶようです)」プロっぽくいてカッコイイな。…って単純にカタチから入りましたが、実はもっと思想的なものでした。デザイナーの福定良佑氏のサイトより引用します。
こんなにたくさんの家具デザインが私たちには本当に必要なのか
このプロジェクトはこの疑問からはじまりました。SAPORE DEI MOBILI はイタリア語で家具の風味という意味です。このプロジェクトの背景には、毎年生み出される大量の家具デザインと、それを消費しきれないマーケットとの不均衡があります。(ryosukefukusada.comより)
と、まずは家具とマーケットの関係性、そしてその問題を提起します。
今までになかった家具の形状をしていることで、自分だけのリビングルームを作ったり、ジャムなどのトッピングで家具に色を付けることもできます。そしてデコレーションで遊んだ後には、おいしく食べることでしっかりと消費する事ができます。そしてまた自分だけのオリジナルレシピにより、新しい家具デザインを楽しむことができます。(ryosukefukusada.comより)
「こどもと一緒にお菓子作り」なんていう単純な商品ではなく、現代の消費社会に対してのアンチテーゼというか、もっとシニカルな問題を内包した難しい(?)商品だったんです。さらに、これがモノを生み出す側のプロダクトデザイナーの作品というのが面白い。
Ventura Projectsという現代デザインの新製品の企画展で発表された作品なので、市販されているわけではないのですが、こんな思いから創りだされているモノには魅力を感じます。ポルトガルのRui Pereira氏とのコラボ作品。
SAPORE DEI MOBILI
http://www.saporedeimobili.com/
RYOSUKE FUKUSADA
http://ryosukefukusada.com
Rui Pereira
http://www.rui-pereira.com