日本人は、“電気は使えて当たり前”という状況下で生活することが出来ています。昔、停電が日常茶飯事である国を旅行した時のことです。日没後、暗い部屋でロウソクの灯を囲み、楽しそうに談笑する人達の姿を見て、日本が失ってしまった光景を見た気がしました。電気は便利です。しかし「便利」を手に入れたら何か失うものがあるんだなぁ、と感じた思い出があります。
私はキャンドルのあたたかい灯が大好きです。キャンドルを点けると、部屋の中がゆったり穏やかな雰囲気になります。電気を消すだけで、いつもの部屋が別世界に変わります。我が家では時々電気を消して、キャンドルナイトパーティーを開催します。
キャンドルナイトをしている間、自分がこどもたちの顔をよく見ていることに気付きました。薄暗くて見えにくいから、じーっと顔をよく見ているのです。電気をつけていると、明るくてモノが良く見えます。しかし「良く見える状況では、実は注意深く見ていないなぁ」と大事なことに気付いたりします。
キャンドルを準備するだけで簡単なのに、とっても特別感があって楽しいです。“電気を消して過ごす”という非日常的アクションで、こども達は大喜びします。不思議ですが、キャンドルナイト開催中はこどもを叱った事がありません。キャンドルの灯は、人を穏やかにリラックスさせてくれるからではないかと思います。
それではキャンドルナイトにもお勧め、簡単でかわいいドングリと松ぼっくりのキャンドルホルダーと、日本の職人さんが丁寧に作った和ろうそくをご紹介します。
ドングリと松ぼっくりのキャンドルホルダーの作り方
口が広めの空き瓶を準備して、瓶の中にドングリや松ぼっくりを入れます。
次に、瓶の中にティーライトキャンドルを入れたら完成です。簡単なのにとっても可愛いです。こどもは、自分が拾ったどんぐりや松ぼっくりを使うことが嬉しそうです。
甘い香りの和ろうそく
滋賀県にある大與のろうそくはとても美しい。使うのがもったいないくらいなのですが、火をつけた時の灯はさらに美しく、安価なキャンドルとは一線を画します。日本でしか採取できない蝋、そして手作業で巻き上げられた芯を使って熟練の職人が作り上げるろうそくです。
その中でもお勧めなのが、米ぬかから採取された蝋で作られた「お米のろうそく」です。純植物性の蝋は環境にもひとにも優しく、2011年にグッドデザイン賞を受賞しています。
このろうそく、火を点けるとほのかに甘~い香りが漂うのです。娘は「べっ甲飴のにおいがする~」とニッコリ。あたたかい灯を見つめながら、自然な甘い香りの中、こども達は穏やかに眠りに落ちてゆきます。
[Link]
大江手造り和ろうそく
http://warousokudaiyo.shop-pro.jp/
お米のろうそく
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