特集(トピックス)
LOVE! TOKYO FOREST| 国重安沙

Love! Tokyo Forest らじお部の収録後記 20201027

vol.6 Guest: Tokyo Forest Lovers! 羅久井俊介(前編)

最初は不具合の多かったポッドキャストの配信に慣れてきたので、vol.6(準備回を入れると8回目の配信でした)では、ラブフォレ・メンバーの羅久井(らくい)さんをゲストにお招きして、これまでのヒストリーと東京の木に向き合う新しい取り組みについてお話しいただきました。

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vol.5 からフリー音源のジングルをやめて新しいオリジナルのジングルを使い始めていました!作曲者は、まさに今回のゲストである羅久井さん。気長に待つつもりが、お願いしてすぐに作成してくださいました。

ご本人には内緒ですが、実はフリー音源に聞き慣れてきたので、もうこのままでいいかなぁと思い始めていた矢先に、なんと素敵な!デモ音源が届いたのです。Kayoさんも私もひと目惚れならぬひと聞き惚れし、我慢しきれず早速差し替えてしまいました!

慣れないMCふたりでしたが、何とかゲスト紹介を済ませてトークスタート。近況と現在に至るまでのヒストリーをお聞きしました。

〈エピソードのキーワード〉
ゲストお招きしてみた/ジングルの作曲者/実はもう一人の発起人/東京の木で家を建てた/顔の見える家づくり/東京の木の産地に住まう/TOKYO WOOD/ヒストリー/農学/スポーツと食/食の大切さ/オーガニック/理念の追求への疑問/野菜をあつかう/ハモニカ横丁へ転職/畑ライブ/地産地消/流通に課題

羅久井さんは、東京の林産地にせまる「あきる野市五日市」に東京の木を使ったお家を建て一年ほど経ちます。家づくりに使った木を育てた人、伐った人、製材した人、プレカットした人、設計した人、実際に建物を建てた大工さんや職人さんたち、すべての人の顔が見えるお家です。

これはいまお勤めの小嶋工務店の取り組みで、東京の木で顔の見える家づくりができるようなブランディングをし、林産地にお客さまを連れてゆき案内する TOKYO WOOD という活動が、羅久井さんご自身の家づくり、今の LOVE! TOKYO FOREST や、羅久井さんの今後の活動に大きく影響を与えることになります。

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このように今は東京の木で家を建てる工務店で働き、東京の木の家で東京の木の産地に住まう羅久井さんですが、今日にいたるまでどのようなご経験をされてきたのでしょうか?

羅久井さんは、高校生くらいから環境に興味を持ち始め、東京農業大学に進学します。
駅伝部に入り、マネージャーという役割を通して、選手の体づくりをするために食事を改善することで箱根駅伝出場を果たすという成功体験をされます。いまは、タニタや建築家の谷尻誠さんも社員食堂を作り注目されていますが、当時はかなり珍しい取り組みだったそうです。

そこで食に興味を持ち、ナチュラルハウスでオーガニック野菜の販売に携わります。その時に知り合った農家さんの名言は「野菜はアート」。たしかに1点モノで手塩にかけて作り上げていくその過程をうまく表しているなぁと、私たちも感銘を受けてしまいました。

そんななか、オーガニック100%を目指すという経営方針の変更に伴い、それまで贔屓にしてくださっていたお客さんの求めるものが販売できなくなったことをきっかけに、理念の追求と、求められるものを提供したいという矛盾に悩み、ハモニカ横丁に転職されます。

そこで、熱意のある東京の農家さんから、よい野菜を仕入れてハモニカ横丁で販売し喜ばれるという経験が、求められるものを流通させるということへの興味を深めていきます。

その後お勤めになった日野にあるぬくもり市で里山活動に参加するようになり、人の営みと自然の営みの相互作用が気になり始め、東京の木や林業に目が向き始めます。そこで、東京都の人事の方に就林の相談にいったところ、流通に課題があると言われ「流通」を意識して転職先を探し始めます。

小嶋工務店にたどり着いたのは、東京の木を流通させている量が一番多かったからとの事で、TOKYO WOOD というソフト的な取り組みの他に、きちんとデータをもとに探し当てた工務店さんだったのです。

kayo さんとの出会いも「ぬくもり市」で、店長さんとお客さんという関係から、小嶋工務店への転職のご挨拶がきっかけで動機などを話すうちに「木育イベントがしたいね」という話になり、LOVE! TOKYO FOREST の元になる芽が出たのでした。

後編へつづく

(国重)

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国重安沙

国重 安沙くにしげ あさ

Kaku Kaku Lab.

1984年東京都生まれ。農系学部から首都大饗庭研究室を経て設計事務所に就職。大学院生の頃に『まちづくり』についての研究の他、ワークショップコーディネートの経験を積み、学外でも環境学習をベースとしたモノづくりワークショップの企画・運営を行い、現在も継続して活動中。小学校教諭の母の影響を受け、小学校の授業協力では張り切って講師を務めることも。執筆記事はこちら
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