昨年2018年に開催した『LOVE!TOKYO FOREST 第1章』でトークライブをして頂いた、東京チェンソーズ 代表 青木さんによる木育講座が、立川子ども未来センター にていよいよスタートしました!
講座は9月を皮切りに12月まで毎月の開催で、東京の木を使ったワークショップ付き。檜原村で林業を営み、仕事も住まいも森と密接に関係した生活を送る青木さんならではの生きたお話が聞ける講座です。
講座は、前篇「あなたの知らない暮らしの中にある東京の森 ~日常の暮らしの中にある森とのつながりを考える~」と、後篇「近未来の東京の森へタイムトリップ ~樹齢100年の森との付き合い方を考える~」の二本立て。
講座の後半では、東京檜原村のヒノキやスギを使ったワークショップがあり、木のスプーン・バードコール・ぶんぶんごま・木べらと全4回とも違うものを作ります。
紙やすりや天然オイルで仕上げるだけの簡単な作業なので、小さなお子さんから凝り性の大人の方まで幅広く楽しめるワークショップです。
初回となった9/21(土)は満員御礼。週末なのでお子さん連れの親子のご参加が多く、とても盛り上がりました。
スクリーンに映し出される画像や表のデータを通して、現在の東京の森の問題点を東京チェンソーズ青木さんが分かりやすい言葉で説明してくれました。
先ず、講座冒頭で目に飛び込んできたのは「日本の森林率は、先進国の中で世界第2位」という言葉。
※森林率(しんりんりつ)とは、ある地域における森林面積の割合。日本は国土の約7割が森林となります。
日本は、独自の文化や技術は世界に誇れるものを持っているけど、環境に関しては先進国の中ではかなり遅れている。そんなイメージが強いので、日本の森林率が世界で2位とは本当に驚きの事実で、会場はその驚きを共有し一瞬ざわつきました。
そしてなされた問題提起は、「その世界2位の森林が活かされてないというのが日本の現状。今までは森を育て維持してきたけど、時代が変わってもその森をいまだに使う環境が整っていない」ということ。
日本は、“育てる時代”から“育てて使う時代”へ移行できていないという事実でした。
日本の山は傾斜がきつく、林道整備が進まないために林道がない。林道がないから、木を切り倒したところで効率よく木を市場に運搬できない。
そのため、遠い異国の地から燃料と時間をかけて運んできた海外の木に今もなお頼っているという現状。そればかりではなく、人手不足の問題も相まって、なかなか問題解決には程遠い。
講座ではそんな驚きの連続の事実を聞く事ができ、参加者の皆さんはそれぞれに問題を意識できた本当に貴重な時間でした。
後半のワークショップでは、子供達は目を輝かせながら、大人はスプーンの丸みや肌触りにこだわりながら、時間が足りなくなるほど没頭し、それぞれに木のスプーン作りを楽しんだ笑顔の溢れる時間となりました。
次回は、10/30水曜日。
私たち一人ひとりができる事、日常生活の中で始められる事、何かあるかもしれない。
それを探しに、 先ずは、今の東京の森を知る事から一緒にはじめませんか?
皆さんのご参加、心よりお待ちしています!
パルタージュ-partage-
https://www.facebook.com/partage2016/
鎌田香代