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連載
ママのため息| マーフィー恵子

【第19回】トロピカル・クリスマス

あつ~い。ギンギンの太陽とともにケアンズのクリスマスシーズンが到来した。11月頃になると、町はクリスマス色。ショッピングセンターにはサンタが現れ、こどもたちと一緒に写真を撮る(もちろん有料)。こんなに暑くてもサンタは長いひげをたくわえた、あの伝統的な姿だ。アロハシャツなんて着たサンタがいてもいいと思うんだけど。

私の息子は、このサンタにドキドキしながらプレゼントに何が欲しいか書いてある手紙を渡したのだが、数日後に他のショッピングセンターへ行くと、違う顔のサンタがいるので少し混乱してしまったようだ。すべてがコマーシャル化している今の世の中では仕方ない。でも、「いい子にしてるとサンタさんが◯◯くれるかもよ」という殺し文句が利くのは、この時期、親にとってボーナスだったりする。

オーストラリアでは、クリスマスは日本のお正月のようなもの。家族が集う楽しく特別な1日だ。久しく連絡していない友人や親戚とも、クリスマスカードで近況報告をしあう。

子ども達は、イブの夜にサンタの夜食をそっと用意しておく。翌朝、置いてあったお皿やグラスが空になっていたら、サンタが来たよ~!とわくわくモード。その後クリスマスツリーに直行して、プレゼントの包みを開けるのだ。この楽しい一瞬のために、親はショッピングにいそしむことになる。のんびり屋の私はクリスマスの数日前にお店へ行ったので、ものすごい人混みに辟易としてしまった(それにしても皆、お金を使う使う)。おもちゃ屋さんには子連れの人もたくさんいたけど、あれじゃ夢がないのでは!?

クリスマスが終わると、在庫処理なのか、一斉にセールをするのもなんかイヤ。親戚の子に送るギフトを郵送する為に行った郵便局も殺伐としていて、もう大変。でもプレゼントをもらって喜ぶ顔を見るとそんな苦労もふっとんでしまうのだった。

さて、日本のお節料理さながら、こちらも何週間も前からクリスマスディナーの用意をする家庭が多い。メインはポークや七面鳥などのロースト料理。そしてクリスマスプディングと呼ばれる、フルーツのたっぷり入ったお菓子や、ナツメなどのドライフルーツ。一つ一つに宗教的な意味があったりと、興味深い。

ケアンズだと、シーフードも人気だ。熱い料理よりハムとか冷たいシーフードの盛り合わせの方が食べやすかったりするから。そしてシャンペン、ワイン、ビール…とにかく完全にリラックスして楽しむ、それがここのクリスマス。

吐く息が白くなって、師走の緊張感も漂う日本のクリスマスも懐かしいけれど、子ども達がオージー流トロピカルクリスマスを楽しめるように、少しづつ伝統のお料理も覚えていかなきゃいけないな…と思う今日この頃です。

(リビング・イン・ケアンズ誌2001年1-2月号に掲載)

マーフィー恵子さんの近況

「今、子ども達と一緒に東京を満喫中。
 迫力満点のサッカー観戦、クリスマスのイルミネーション、
 都会でのショッピング、美味しい食べ物など
 ティーンエイジャーの彼等にとっては刺激がいっぱいで、
 益々日本が好きになったようです」

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写真は、横浜マリンタワー。
ケアンズには高い建物もこんな夜景もないのでワクワクです。

〈2014年12月〉

 

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マーフィー恵子

マーフィー 恵子Keiko Murphy

Pouch Quality Aussie Gifts
オーナー

93年よりオーストラリア、ケアンズに在住。「ハートに響く異文化体験のトビラ」をモットーに、地元企業と日本人マーケットをつなげるPRやイベントを手がける会社 JC Creations を経営。1995年フリーペーパー「リビングインケアンズ」を創刊。2011年に出版事業は売却。2012年4月に地元の良いモノ・素敵なライフスタイルを紹介するセレクトショップ「パウチ」をオープン。著書に「家族でケアンズ最強ガイド」(講談社)がある。執筆記事はこちら
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