「おさなごを発見せよ」は、ジャーナリストであり教育者でもあった羽仁もと子さんの子育て論です。明治時代に書かれた本ですが、あまり古さを感じさせないのが驚きでした。明治~大正~昭和~平成、時代は変わっても、子育てで大切なことは普遍なんだなぁと実感しています。
特に「子供のなだめ方」という一説に、はっとさせられました。
わがままを言うこどもに対して、大きな荒い声で叱ることや、泣き止ませることだけを目的に「ほら猫だよ」などと気をそらせてなだめたり、「公園に行こう」などと一時を紛らわすのもいけない、と書いてあります。
これらのなだめ方では、こどもに“わがままを言う事は悪いことなのだ”という事を、しっかりと理解させることが出来ないからだそうです。
わがままをいうこどもをやさしく抱いてあげて、「わがままはいけません」と厳格に丁寧に伝えること。それでも泣き止まない時は、無言でそのまま抱いていると、こどもは“こうして自分を抱いてくれる母を困らせるのはやめよう”と、わがままを言う事は悪いのだと感じるものだそうです。
こどもにわがままを言われるとカチンと頭にきて、なかなかこんな対応をすることは難しいものです。ただ私も、大きな声で怒鳴られて改心した記憶はありません。羽仁もと子さんのようななだめ方が出来れば、こどもは幸せだろうし、賢い子になるだろうなと思います。
この本を読んで、私はこどもとの接し方を変えられました。厳格に丁寧に、落ち着いてこどもをなだめることが出来れば、親としても気持ちがいいですね。
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