里山再生プロジェクト
P_TREE編集部

里山の木々を守る活動をしながら、楽しい里山を目指すプロジェクト『相原里山再生プロジェクト』

里山の木々を守る活動をしながら、楽しい里山を目指すプロジェクト『相原里山再生プロジェクト』

次の世代に、日本の里山を残していきたい——そんな想いからはじまった「相原里山再生プロジェクト」。相原中央公園の管理団体「NPO法人レスポアール相原」と、有志のメンバーで結成された「Koeda+(コエダ・プラス)プロジェクト」が共同で行っているプロジェクトです。

活動の拠点となるのは、多摩丘陵の西の端、町田と八王子のちょうど境に位置する「相原中央公園」の雑木林。

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「東京都西部の高尾山から、神奈川県三浦半島まで広がる“多摩丘陵”にはいくつもの里山が点在しているんです。まずはここ相原、そして町田、東京、さらには日本の里山を保全し、多様な生き物とともに生きることができる社会の実現を目指しています」

そう話すのはKoeda+プロジェクト代表の伊東さん。そんな大きな目標を胸に、まずは何ができるかを考えたといいます。

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「生き物が多く住む里山を保全するには何をすればいいのかを考えていました。まずは里山を知ることが大切ということで、2009年から樹木調査をはじめました。里山を調査してみると、樹々を守るためには“間伐”をする必要があるということが分かったんです」

そうして間伐した樹木でベンチを作る「里山でベンチをつくろう」という活動を開始。
「もっと地域の人に里山を身近に感じてもらいたいと思い、色々な人にベンチのデザインを考えてもらっています。“創造性豊かな手作りベンチのある楽しい公園”作りを通して、地域の人が気軽に遊びにくる公園(=里山)になればと思っています」と伊東さん。

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▲Koeda+プロジェクトのメンバー。左から代表の伊東さん、三田村さん、国重さん、鹿毛さん。

さらに、こどもと里山との関係も大きなテーマだと言います。
「こども達に里山のことを知ってもらい、この自然とどのように関わっていくべきかを一緒に考えていきたいんです。まずは木に触れること、そして森の中に入ってみることが大切と考えました」

最初の取り組みとして、こどもと里山の関わりをサポートするようなワークショップを定期的に行うことに。今年は6月に「くうかんあそび企画〜さとやまをシカクく切りとってあそぼう〜」というワークショップを企画。竹でフレームを組み上げ、トンネルを作るというもの。まさに「まずは木に触れること、そして森の中にはいってみる」が実践されたワークショップです。

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▲6月のワークショップの様子。参加したこども達は自然の中で夢中になって楽しんでいました。

自然との距離感や関わり方を知ることって、こどもにとっても、こどもを持つ親にとっても、そして次世代に豊かな自然を残していかなくてはいけない大人にとっても、すごく大切なことなんだと、Koeda+プロジェクトの活動を通して思いました。

Koeda+プロジェクトが主催するワークショップは定期的に行っているので、興味のある方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。ワークショップの詳細は、随時P_TREEでもお知らせします。

次回のワークショップ「小学生夏休み工作教室」は、申し込み締め切りが7月20日となっていますが、「まだ大丈夫かも!」ということなので、興味のある方はぜひ一度問い合わせてみて下さい。

 

小学生夏休み工作教室

対象: 小学生(保護者の参加も可)
日時: 7月28日(日) 午前10時~午後3時(雨天実施)
場所: 相原中央公園内
内容: 小枝・竹・和紙を使って、うちわ・あんどん・楽器・鉛筆作り
講師: Koeda+プロジェクト、多摩美術・法政・東京造形の各大学生
定員: 30人(申し込み順)
費用: 無料
申込: 20日までに直接または電話で、同公園管理事務所へ
    (042・772・1449、受付時間=午前9時~午後8時)

この中でKoeda+プロジェクトは、地域の学生たちと協力して、夏休みの工作教室の中で、木工教室を担当します。小枝で作るえんぴつの他に、相原中央公園の小枝を使った木工作品の制作をサポートし、夏休みの自由研究や課題を進めるお手伝いをします。
えんぴつにこだわらず、自分なりのデザインを考え、子ども達がつくりたいものを、身近な素材で作ることで、デザインの面白さや、里山という身近な環境について考えてもらいたいと考えています。

想定される波及効果
 ・モノづくりの面白さを体験し、興味を持ってもらう
 ・工作ナイフの安全な使い方を覚える
 ・普段使っている身近な道具(えんぴつ)に、もっと興味を持ってもらう
 ・身近にある町田の里山に興味・愛着を持ってもらう
 ・文化活動としてのワークショップにより、地域社会の子育て支援に貢献する

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